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オホーツク沿岸部の湖沼は、水鳥などの渡り鳥の飛来地です。なかでも濤沸湖はガン・カモ類が毎年2~3万羽が飛来する渡り鳥の中継地・越冬地として知られています。
春季から秋季にかけてはシギ・チドリ類が飛来するほか、日本以南で越冬するガン・カモ・ハクチョウなどの水鳥が、春秋の渡りの時期に翼を休める場所として利用しています。
旅鳥・渡り鳥とは別にマガモやカワアイサなどのカモ類やオジロワシなどが一年を通して見られ、近年は国の特別天然記念物であるタンチョウの繁殖も確認されています。 また、冬には世界的な希少種であるオオワシの姿も見られ、主要な越冬地の一つとなっています。
このように鳥類の種類・個体数が豊富なのは、エサとなる海草のアマモや小魚などが豊かに存在していること、湖を囲む形で発達しているヨシ原や海岸草原が、繁殖場所、隠れ場所として果たしている役割が大きいことが理由に考えられています。
濤沸湖周辺では250種ほどの鳥類が確認され、このうち水鳥がほぼ半数を占めています。
※種名、目・科は日本鳥類目録 改訂第7版に基づいています。

渡り鳥のタイプ
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夏鳥
主に繁殖のために南の地から渡ってきて、繁殖が終わると再び越冬のために南の地方に渡 っていく鳥。オオジシギ、コヨシキリ、ノビタキなど。
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冬鳥
主に越冬のために北の地から渡ってきて、冬が終わると再び繁殖のために北の地方に渡って行く鳥。オオハクチョウ、オナガガモ、ツグミなど。